ピンセット派の強み

なぜ、上向きのヒビに砂金は無く、下向きのヒビには砂金があるのか。 上向きは詰まったら終わり、下向きは詰まらずに自然選鉱が繰り返される。 これはジョーカーが来るまで無限のカードチェンジをすることと似ている。通常の流れではなく、砂金が動く濁流時の状況を考えるべき。そもそも細かな砂金の寄せ場と大粒の寄せ場は全く違うのではないか。 濁流時にカーブの内側を通る砂金と外側を通る砂金では外側の方が通過量は多い。内側の定説は単に留まりやすいから。では、外側を通過した大粒はどこに留まるのか。 ヒビの中の砂が硬くなっているところは長い事自然選鉱されてないのに、砂金があるのはなぜか。この堆積の固さの境界あたりに粒が残ることが多いのではないか。

砂金採りは多くの事を考える。そして、これまでの採れた状況を思い出して推理する。

砂金採りに必要なものは、知力、体力、創造力、経験力、経済力、情報収集力、センス、勘・・・ センスや勘は経験から展開される総合力。砂金の場所の推理は膨大な経験記憶の中から見出す予測。寄せ場の推理についての詳細はなかなか言葉にはなったものがない。言葉にならないレベルで考えることは芸術にも似ている。砂金採りはアートだ。あえて言葉にすると思い込みにつながる。砂金採りでは思い込みは禁物、と先週教えてもらった。一回一回の採集の記憶こそが掘り師の財産である。アメリカンスタイルの機械選鉱では砂金の記憶を蓄積することはできない。パン皿よりもスポイトよりも、ピンセット派の強みはこの辺にある気がしている。中には素手で採る方もいると聞いているが、その方の感覚的な記憶はきっとものすごい。

体力勝負でなく、機械パワーにも頼らず、センスと創造力勝負で名探偵かルパンのように華麗に大粒を取りたいと思う。生意気はせめてナゲット3個採ってから言うようにします、先輩。週末よろしくお願いします。